こんにちは。院長の屋良です。
最近当院には、股関節痛を訴える患者さんが多くいらっしゃいます。
股関節痛にはお薬を飲む方法や注射をする方法がありますが、基本的には運動療法で治すべきだと思います!
そして、運動療法は多くの股関節痛を軽減させることができます。
今回は、股関節痛に対する「4つの運動療法」について解説します。
4つの運動とは、
姿勢を矯正する
「①骨盤セルフ調整」
「②かかと着地歩行」
股関節周辺の筋肉を強化する
「③ヒップリフト」
「④梨状筋エクササイズ」
この4つです。
「①骨盤セルフ調整」と「②かかと着地歩行」はどちらも傾いた骨盤を調整することが目的です。
変形性股関節が進行すると、股関節の痛みを抑えるようにして前かがみの姿勢になることが多く、骨盤が傾いた状態が継続してしまいます。
骨盤が傾いた状態が続くことで、脊椎も前のめりになってしまい、さらに骨盤の傾きが戻りづらくなります。
骨盤が傾いた状態では、おしりの方にある筋肉を引き伸ばし、骨盤前面の筋肉を硬直させてしまいます。
すると、股関節の可動域が制限されてますます動けなくなり、変形性股関節症の改善が難しくなるのです。
脊椎を支えるのは骨盤であり、骨盤を支えるのが股関節です。
股関節と脊椎は相互に作用しあっていて、一方が悪くなるとさらにもう一方も悪くなるという悪循環に陥りやすくなります。
骨盤セルフ調整を行っても、最初はあまり思うように動かないかも知れません。
毎日少しずつ取り組んで骨盤が正しい位置になるように努めましょう。最終的にはずっと骨盤が正しい位置にあることが理想です。
また、ウォーキングはリハビリで最も有効な運動です。骨盤が正しい位置でウォーキングをすれば、生活の質が高まることが期待できます。
骨盤の位置を正すことと並行して、股関節を支える筋肉を強化したり、固まっている骨盤前面の筋肉を柔軟にしたりすることも大切です。手軽にできる運動として「③ヒップリフト」と「④梨状筋ストレッチ」をご紹介しましょう。
筋肉が伸びやすいのは、血流が良くなっているお風呂上がりです。
運動するタイミングとして、朝・お風呂上がり・就寝前をおすすめしています。
最初から3回行うのではなく、少ない回数から始めて少しずつ回数を増やすように意識しましょう。毎日継続して取り組むことが大切です。
どんな保存療法も、早めに取り組めばそれだけ効果が高まります。
変形性股関節症も例外ではありません。保存療法が効果的であれば、最後まで人工関節を避けることも可能です。
股関節に少しでも違和感があれば、いつでもご相談ください。
こむらがえりは筋肉が過剰に収縮して激痛が起こる症状で、医学的には有痛性筋痙攣といわれています。