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ワクチン接種後の肩の痛みについて!

皆さんこんにちは。院長の屋良です😊

 

皆さんは、SIRVA(シルバ)という言葉を聞いたことがありますか?

 

SIRVAとは:ワクチン後に肩関節周囲に痛みを引き起こす、ワクチン後の合併症!!

 

最近当院には、コロナワクチン後に肩の痛みが出ているという患者さんが多く来ます。

皆さんの周りにもそのような方はいらっしゃいませんか?

 

先日私は、夕方の情報番組で SIRVAについて説明したところ、多くの反響がありました。

なので今回は再度この疾患について説明しようと思います。

 

 

<RKBの「タダイマ!」に出演しました>

 

 

コロナワクチンに限らず、ワクチン接種後に一時的な免疫反応が発生し、接種部位の腫れや痛みが出たりすることが以前からあります。

このような症状は、通常は痛み止めの内服薬を処方し、2,3日で徐々に軽快していきます。

また、遅発性のアレルギー反応として数日から1週間くらい経ってから、ワクチンを接種した腕のかゆみや痛み、腫れや熱っぽさ、赤みが出てくることがあります。

こちらも一般的には数日で自然軽快します。

 

ただし、接種後2週間を超えて肩の痛みが持続する場合、SIRVAというワクチン接種に伴う肩の炎症が発生している可能性があります。

 

 

●SIRVA(シルバ)とは?

 

SIRVAは、Shoulder Injury Related to Vaccine Administrationの略でワクチン接種後の合併症です。

ワクチン接種に関連した肩関節障害と訳され、ワクチン接種後に生じる肩の急性炎症で、肩の痛み、可動域制限(腕が上がらない、腕が後ろに回らない)が発生します。

 

症状や病態は、四十肩や五十肩と呼ばれる肩関節周囲炎に近い状態と考えられます。

この状態をほおって置くと、肩が上がらなくなってしまう、「凍結肩」という状態になります。

 

 

●なぜ起こるの?

 

SIRVAの発症機序にはいくつかの説がありますが、一番言われているのは、筋肉注射の手技により三角筋(肩の筋肉)の深い部位に認める「滑液包」へのワクチンの不適切な注入によると考えられています。

 

医療機関は新型コロナウイルスに対し、ほぼ全国民に対し三角筋への筋肉注射を行っているのですが、このような症状が発生してしまっているのです。

 

現実的にワクチンの注入部位や深度を証明するのは困難で、手技に関わらず起こる可能性もあります。

 

 

●腋窩神経損傷の関与は?

 

また、SIRVAには腋窩神経損傷も含まれている可能性もあります。

ワクチン筋肉注射に関する多くの手技解説には、穿刺部位について「肩峰から約5cm下」と書かれています。その部位には三角筋を支配し、肩関節を動かす神経(腋窩神経)が走行しています。

 

ワクチン接種後に肩を挙上しにくいなどの症状が出たら、腋窩神経損傷の可能性もあると思います。

診断の際には両肩を十分に露出した上で、三角筋という筋肉が十分に縮力できているかを観察します。

 

ワクチン接種から数日経っても安静時に軽減することのない強い肩の痛みが続く場合は、肩関節の超音波検査(エコー)やMRIで、摂取部位の三角筋ではなく、肩関節の滑液包を中心として広範囲に炎症を示す所見があれば、より積極的にSIRVAを疑うことができます。

 

 

●治療法は?

 

初期の治療としては、炎症の原因となっている滑液包内への注射を行います。

その他、痛み止めの内服治療、リハビリ訓練などを行います。

どちらにせよ、治療が遅れると回復が遅れることがありますので、早めに整形外科へ受診することをお勧めします。

ワクチン接種後に肩の痛みや動きの悪さがある方は、いつでもご相談ください!

 

 

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2022年10月01日
股関節痛に「貧乏ゆすり」は効くのか?
皆さんこんにちは。院長の屋良です。😊
 
現在9月18日、福岡に台風が近づいてきています。
史上最強クラスとのことで、うちのクリニックも心配です。
みなさんもどうか身の安全に気をつけてくださいね・・
そして台風が過ぎ去った後は、疲れを癒やしに当院に来てくださいね^^
 
ところで・・・
最近当院には”股関節痛”の患者さんが多く来られます。
私が元々股関節の手術を多くしていたせいか、県外など遠方からも来ていただいています。
 
 
股関節痛はなかなか治りにくい痛みの1つです。そしてその要因として、変形性股関節症があります。
 
変形性股関節症とは、股関節の骨が変形してしまい、体重をかけるときに痛みが出たり、動きが悪くなる病気です。
原因は股関節の骨の形にある場合が多く、若い方から高齢の方まで多く認めます。
 
 
そしてそのような股関節痛の治療法として、” 股関節痛には貧乏ゆすりが効く ?という噂を聞いたことはありませんか?
股関節専門医の学会でも、数年前から時々報告があります。
 
最近は患者さんからも、「貧乏ゆすりは効くのか」という質問を受けますが、たしかに効くと言われる先生もいます。

その理由として、細かい振動が繊維軟骨の再生を促し、さらに関節に負荷をかけずに運動することができるので、股関節がスムーズに動くようになるというものです。

 

しかし・・・この効果が出るには、貧乏ゆすりを長時間することで、股関節にマイクロモーションという刺激を与えなければなりません。

実際私もしてみましたが、長時間貧乏ゆすりをやろうとしてもあまり長くは続きません・・・

 

そこで、当院が推薦している健康器具として以前もご紹介しましたが、” あしふみ ”という道具があります。

 

これは、座ったままで有酸素運動ができ、なおかつ効果的な”貧乏ゆすり”のような運動ができる道具です。

 

 

 

 

貧乏ゆすりで股関節の動きをうながし、有酸素運動ができ、下半身の血流をアップさせる・・・。
やはりこれは有効ではないかと思っています!
 
テレビでも見ながら、本でも読みながら・・・ 
ながら運動で貧乏ゆすりのような運動をしてみてください。
 
当院の待合室、リハビリ室に”あしふみ”を置いていますので、股関節痛の方は特に気軽に試してみてください。
 
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2022年09月19日
膝の水は抜くと癖になる??

みなさんこんにちは。院長の屋良です😊

 

最近めっきり涼しくなってきましたね。

このように気候が良くなってくると、スポーツやジョギングなどを始める方も多いのではないかと思います。

私も最近ジョギングの量を増やしていますが、私のように(笑)急に走ったりすると膝を痛めてしまうことがあります。

さらには「膝に水がたまってしまう方」も多くいます。

 

皆さんの中にも、病院に行って「膝に水がたまってますね」と言われたことのある人、結構いるんじゃないかと思います。

膝に水がたまると、膝に痛みがでてきてはれぼったくなり、曲げ伸ばしが不自由になります。

 

「水がたまっているから抜きましょう」と私が言うと、「水を抜くと癖になるんじゃないですか」とおっしゃる方がたまにいます。

実はこれは大きな誤解です!! 以前も一度お話しましたが、今回は膝に水がたまる病気について話をしたいと思います。

 

 

なぜ水が貯まるのか?

 

何らかの理由で関節に炎症が起きると、その炎症に伴って関節液が生成されます。生成されたはいいものの関節液の逃げ場がない場合、溜まった関節液のせいで膝が腫れてしまいます。

関節液の中には軟骨のかけらや炎症を起こす成分が含まれていることがあり、どんどん痛みが強まることがあります。

 

 

水を抜くと癖になるのか?

 

そんなことはありません。水が溜まるのは膝関節に炎症が起きた結果みられる症状であり、炎症が続けば、水を抜いても抜かなくてもたまり続けます。

水を抜く目的は、水がたまることによって起きる痛みや重だるさの改善、水の中にある炎症の原因物質を取り除くために行います。

水を抜き、さらに炎症をとめるための薬を注入することで、たまりにくくなると思います。

 

 

水が貯まる病気にはなにがある?

 

変形性膝関節症;関節内で軟骨が傷つき炎症がおきると関節液が生成され、その逃げ場がない場合、水がたまります。

膝のケガ(骨折、捻挫など)、使いすぎによる炎症:関節の中が傷ついて出血を起こし、水や血がたまることがあります。

痛風、感染など:膝に強い炎症(痛風や偽痛風)が起きた場合や、関節内にバイ菌が入った場合は、熱を持って赤く腫れ上がります。この場合は痛みも強烈です。

 

水を抜くことは、治療だけでなく、これらの鑑別診断となることもあります。

 

 

水が溜まっているかどうかはどうしたらわかる?

 

膝のお皿の上がぶよぶよしてきます。それが水がたまっているサインです。

当院ではさらにエコーで水の有無と量を確認し、抜くがどうか患者さんと相談します。

 

 

水を抜く注射は痛いのか?

 

当院での注射は痛みが少ないという方が多くいらっしゃいます。おそらくそのポイントは2つあります。

1つは、なるだけ細い針をもちいて注射しているということ

そしてもう1つは、しっかりと患者さんに愛情をもって水を抜いているということ!😊

これが痛みが少ない理由ではないでしょうか?^ ^

 

 

 

 

もし膝に水が溜まっているのではという方がいましたらいつでもご相談を!!

 

それとジョギングを始めるときはしっかりと膝のストレッチをしてくださいね!

 

 

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2022年09月04日
交通事故後の痛みについて
皆さんこんにちは。 院長の屋良です。
 
当院には交通事故をおこしてしまって、受診される患者さんがいます。
今回は ”交通事故後の受診” について説明をさせていただきます。
 
当院での交通事故治療についてはこちら
 
 
 
交通事故をおこしたとき、皆さんはどこで治療をしますか?
整骨院に行く方、マッサージに行く方もいますが、整形外科で継続的に治療ができることが意外と知られていません。
整形外科で治療する場合、保険の種類がかわることがあります。自分の保険や相手の保険で治療ができますので、不明な点はご相談ください。
 
 
交通事故でむち打ちになってしまったり、腰を痛めてしまったりすると、どういう特徴があるでしょうか?
 
1・痛みが事故したときよりもどんどん悪化する・・・
2・痛みが長引いてしまう・・・
3・精神的にもきつく、ストレスになる・・・
 
 
このような症状は早めに治療することで、早めにもとに戻すことができます。
しかし最初にしっかり治療しないと、かなり長引いてしまう方が多くいます。
なので事故したら早めに受診してください!
 
 
整形外科で治療する場合と、整骨院などで治療する場合では何が違うのでしょうか?
 
整形外科では、整骨院で行うようなリハビリ訓練以外にも、多くの治療法があります。
その治療法について説明します。
 
1・薬を処方する: 最近は交通事故の痛みにもよく効く薬がたくさんあります。特に事故した直後は薬を飲んだほうが治りが早いです!
 
2・リハビリテーション:交通事故で生じた痛みについて、リハビリで治療します。痛みを取り除くような治療、マッサージ、ストレッチの指導、悪くなった姿勢を矯正するなど、リハビリでの多くの有効な治療方法があります。
 
3・注射:なかなか治らないときは、筋膜リリース(ハイドロリリース)や局所注射などで早めに痛みを取る方法もあります。
 
このように、多くの治療法があります。
 
大事なことは、
・交通事故をおこしたらまず整形外科に行くこと(うちでもいいし、かかりつけの整形外科でもいいです)、
・そしてそのあとはご本人の調子やスケジュールに合わせて治療して行くといいと思います。
 
当院ではスタッフ一丸となって、事故に合われた患者さんの痛みや不安を早くなくせるように頑張っていこうと思います!
 
なにか不明な点がありましたらいつでもご相談ください。
 
当院での交通事故治療についてはこちら
 
交通事故後のむちうち治療についてはこちら(むちうちについて)
2022年09月03日
股関節痛に対する「4つの運動!」

こんにちは。院長の屋良です。

 

最近当院には、股関節痛を訴える患者さんが多くいらっしゃいます。

 

 

股関節痛にはお薬を飲む方法や注射をする方法がありますが、基本的には運動療法で治すべきだと思います!

そして、運動療法は多くの股関節痛を軽減させることができます。

 

今回は、股関節痛に対する「4つの運動療法」について解説します。

 

4つの運動とは、

姿勢を矯正する

「①骨盤セルフ調整」

「②かかと着地歩行」

股関節周辺の筋肉を強化する

「③ヒップリフト」

「④梨状筋エクササイズ」

 

この4つです。

 

 

「①骨盤セルフ調整」「②かかと着地歩行」はどちらも傾いた骨盤を調整することが目的です。

 

 

変形性股関節が進行すると、股関節の痛みを抑えるようにして前かがみの姿勢になることが多く、骨盤が傾いた状態が継続してしまいます。

骨盤が傾いた状態が続くことで、脊椎も前のめりになってしまい、さらに骨盤の傾きが戻りづらくなります。

 

骨盤が傾いた状態では、おしりの方にある筋肉を引き伸ばし、骨盤前面の筋肉を硬直させてしまいます。

すると、股関節の可動域が制限されてますます動けなくなり、変形性股関節症の改善が難しくなるのです。

 

脊椎を支えるのは骨盤であり、骨盤を支えるのが股関節です。

股関節と脊椎は相互に作用しあっていて、一方が悪くなるとさらにもう一方も悪くなるという悪循環に陥りやすくなります。

 

骨盤セルフ調整を行っても、最初はあまり思うように動かないかも知れません。

毎日少しずつ取り組んで骨盤が正しい位置になるように努めましょう。最終的にはずっと骨盤が正しい位置にあることが理想です。

また、ウォーキングはリハビリで最も有効な運動です。骨盤が正しい位置でウォーキングをすれば、生活の質が高まることが期待できます。

 

骨盤の位置を正すことと並行して、股関節を支える筋肉を強化したり、固まっている骨盤前面の筋肉を柔軟にしたりすることも大切です。手軽にできる運動として「③ヒップリフト」「④梨状筋ストレッチ」をご紹介しましょう。

 

 

筋肉が伸びやすいのは、血流が良くなっているお風呂上がりです。

運動するタイミングとして、朝・お風呂上がり・就寝前をおすすめしています。

 

最初から3回行うのではなく、少ない回数から始めて少しずつ回数を増やすように意識しましょう。毎日継続して取り組むことが大切です。

 

どんな保存療法も、早めに取り組めばそれだけ効果が高まります。

変形性股関節症も例外ではありません。保存療法が効果的であれば、最後まで人工関節を避けることも可能です。

 

股関節に少しでも違和感があれば、いつでもご相談ください。

 

2022年08月07日
夏は「足がつる」人が増えてます!
みなさんこんにちは。院長の屋良です!
 
最近めっきり暑くなってきましたね。
この季節に多くなるのが、足がつったという訴えです!
 
 
 
「寝ていたらいきなり足がつった!!」
「スポーツしていたら急に足がつった!!」
 
皆さんはこういう経験はありませんか?
 
足がつることを昔から「こむらがえり」といいます。
 

こむらがえりは筋肉が過剰に収縮して激痛が起こる症状で、医学的には有痛性筋痙攣といわれています。

こむらは腓腹筋(すねの後ろの柔らかい部分)のことを指し、痙攣は腓腹筋や足趾に多くみられますが、大腿、頚部、背部、腹部、上肢にも起こることがあります。
 
以前もご紹介しましたが、今回は足がつる原因、予防する方法、つったときの対処法などについて紹介します!
 
 
足がつる原因は?
 
・脱水状態
睡眠中の発汗、運動時の発汗などで、意外と体は脱水状態になっています。このとき体内のミネラルも一緒に排出され、ミネラルのバランスが狂ってしまいます。
 
・栄養不足
血液の流れが滞ったりすると(特にふくらはぎ)、筋肉の栄養不足に陥りつりやすくなります。
 
・運動しすぎ
運動時に筋肉を使うと、体のミネラル分が急激に消費され、筋肉疲労をおこします。
特に運動中につるのは、脱水と電解質の喪失が原因ですので、スポーツドリンクを頻回に飲みましょう。
 
・筋肉の冷え
筋肉が冷えると、血流不足になったり、筋肉が緊張状態になったりします。
 
・加齢
加齢に伴う筋肉量の低下、血液生成能力の低下により血行不良になるため
 
 
予防するには?
 
・ストレッチ
寝る前に、ふくらはぎを優しくマッサージしたり、足首を動かしたりします。
 
・温める
入浴も効果的です。さらにレッグウォーマーなどで暖める方法もあります。
 
・寝る前に水分を取る
寝ているときは予想以上に汗をかきます。寝る前にお水やスポーツドリンクなどを飲んで、水分と電解質をしっかりととります。
 
・適度な運動
適度な運動で、筋肉の血流を維持するようにします(当院の”あしふみ”なども効果的です)。
 
・ハイヒールの履き過ぎに注意
ハイヒールは足に負担をかけやすいので注意が必要です。
 
 
つったときはどうする?
 
ふくらはぎやふとももがつったとき!
・膝を伸ばした状態で座り、釣っている足のつま先をゆっくりと手前に引く
 
・たった状態でアキレス腱を伸ばすように、ふくらはぎをゆっくり伸ばす。
 
 
薬はあるの?
 
芍薬甘草湯という漢方薬がよく効きます。しかしこの薬は飲みすぎるとたまに副作用がありますので、不安な方は相談してください!
枕元にこの薬を置いて寝るとつらないという人も多くいます(笑)。
 
 
痛みがしばらくしても治らない場合
 
痛みが長時間続いたり、強い痛みがある場合は、腰や神経が原因である場合、筋肉の断裂などがある場合がありますので、早めに受診してください。
 
2022年08月05日
ほっとくと治らない、「足首の捻挫!」

みなさん、こんにちは!理学療法士の齋藤です。

 

7月になり来院されている患者様から、小学校などで運動会についての話や、部活の試合やリーグ戦も本格的に始まる、とのお話を近頃良くお聞きします。

そこで、今回は運動などの際に受傷することが多い、「足関節捻挫」について話をします!

 

 

“捻挫”について

足首(足関節)の捻挫は発生頻度も高い傷害であるとされ、スポーツ活動中に発生する足関節捻挫はスポーツ傷害全体の45%を占めるとの報告もあります。1)

 しかし、実際には医療機関を受診せず、後に述べる多岐に渡る後遺症を呈していたり、足首の痛みが慢性化しているケースも多く見受けられます。

 

 

捻挫に伴う“後遺症”とは!?

前述した様に、捻挫後の後遺症は腫れや痛みの残存だけで無く、痛みに伴う競技レベルの低下、固有感覚の低下など多岐に渡ります。

ある研究によると、足関節捻挫受賞後1年半から4年後に足関節に疼痛、弱さ、不安定感、腫脹(腫れ)などの後遺症が1つまたは複数存在していた患者は70%であった2)との報告もあります。

 

 また、近年、捻挫を受傷後、足関節が慢性的に不安定になる病態として慢性足関節不安定症(Chronic Ankle Instability:CAI)と呼ばれる病態についての報告も多くみられます。

 CAIは初回捻挫の受傷後、40〜75%の割合で発症すると報告3)されており、いかに捻挫後に適切な処置を受けるかが重要と言えます!

 

 

骨折を伴うことも...

 当院にも小学生以下での捻挫の患者さんが多く来院されます。

小児期における足関節内がえし捻挫の特徴として、足首の外側に靭帯の付着部位や骨化が未熟な影響から、靭帯付着部の剥離骨折や腓骨という骨の骨折を伴うことも多くあります。

 

 

“捻挫”をしてしまった後の適切な処置とは??

 前述した様に、捻挫自体は受傷率も高く、みなさんも一度は経験があることも多いと思います。

  まず重要なのは、捻挫に限らずですが、怪我をしてしまったら、なるべく早期に医療機関を受診し、医師による適切な診断を受けることであると思います。

 

 

よく捻挫後など、腫れがある部位に対しては氷などでのアイシングなどRICE処置といわれる対応を行うことも多いと思います。

 しかし、近年では、protection:保護/optical load:最適負荷を加えたPRICES処置が提唱4)されており、状態や重症度に応じての早期からのリハビリテーションも重要であると言えます。

 

 

 

足関節捻挫では足首の状態改善はもちろんですが、股関節などその他の部位も含めた筋力の改善や筋肉の柔軟性改善も必須となります。

捻挫は再受傷率も高いと言われており、安全な競技復帰を達成するため、適切な受診・処置に加え当院では理学療法士による理学療法も実施しております!

 

 

長くなってしまいましたが、誰もが受傷することも多い、捻挫について知識を深めて頂ければ幸いです。

 

 

 

参考文献

  • Ferran N, Maffulli N. : Epidemiology of sprains of the lateral ankle ligament complex. Foot Ankle Clin, 3 : 659- 662, 2006.
  • Beynnon B, Murphy D, Alosa D. : Predictive factors for lateral ankle sprains : a literature review. J Athl Train, 37 (4) : 376-380, 2002.
  • )Gerber JP, Williams GN, Scoville CR, Arciero RA, Taylor DC. : Persistent disability associated with ankle sprains : a prospective examination of an athletic population. Foot Ankle Int, 19 (10) : 653-660, 1998.
  • Glasgow P, Phillips N, Bleakley C:Optimal loading:key variables and mechanisms. Br J Sports Med 2015.
2022年07月01日
「かかと落とし」で骨密度があがる!?

皆さんこんにちは。

 

皆さんは最近テレビでも紹介された運動で「かかと落とし」はご存じでしょうか?

患者さんに質問されることも多いので、今回は「かかと落とし」について説明させていただきます!

 

● 「かかと落とし」とは?

「かかと落とし」とは、格闘技で足を大きく振り上げて落とす技ではなく、つま先立ちの姿勢から踵をストンと落とすだけの簡単な運動です。

この「かかと落とし」が骨密度を上昇させ、健康寿命を延ばす可能性があるとして注目されています。

 

 

● かかと落としの効果は?

 

1)踵を落とした時の骨への刺激で、骨を破壊し血液へと吸収させる「破骨細胞」と、カルシウムなどを定着させて骨を作る「骨芽細胞」を活性化し、骨の代謝が促されます。

 

2)骨に負荷がかかることで、骨の主成分であるカルシウムが骨のベースであるコラーゲンに沈着し、骨の石灰化が進みます。その結果、丈夫な骨が作られます。

 

結果的にこの単純な運動で、骨密度を上げることができると考えられます!

 

そしてかかと落とし運動を行うことで、血糖値の低下がみられるようになってきました。

骨に衝撃を与えると、骨から作られる「オステオカルシン」というたんぱく質が分泌されます。このオステオカルシンが、すい臓のβ細胞に働きかけてインスリンの分泌を促し、血糖値を下げる働きがあるとわかってきました。

 

また骨への衝撃で、脂肪細胞から分泌される「アディポネクチン」という物質が増えることがわかっています。このアディポネクチンは血管を拡張し、血流をよくする働きがあるため、コレステロール値や、動脈硬化を防ぐ効果があるといわれています。

 

 

●「かかと落とし」のやり方

 

椅子の背もたれや、テーブルなどに手を添えてつま先を上げ、その姿勢をキープしてから踵をストンと落とします。

これを1日30回程度行うことで効果が期待できるとのことです。

 

 

また「ながらかかと落とし」を行うと無理なく続けることができます。

 

・テレビを見ながら

・電車やバスの手すりにつかまりながら

・台所で食事の支度をしながら 

 

腰の痛い人は少し曲げて行ったり、膝の痛い人は踵を下すときに少し膝を曲げながら行うと負担を軽減できます。

勢いよくやったり、回数をやりすぎてしまったりで、踵に痛みを出してしまう方がたまにいらっしゃるので、無理のない範囲で行うようにしましょう。

 

*膝、腰などが悪い方、骨粗鬆症の診断を受けている方は無理のない範囲で行い、運動前は医師へご相談ください

 

 

●運動に加えて、食事にも気を使うことで効率upが期待できます!

 

骨を丈夫にするためにはカルシウムが真っ先に思い浮かぶと思います。

しかし、カルシウムは吸収率が悪いとされる栄養素なのです。

吸収率が一番良いとされている乳製品でも含有量の50%程度、小魚は30%程度、野菜では小松菜に多く含まれますが20%程度しか吸収されないとされています。

そこで、レモンやお酢に含まれるクエン酸を一緒に摂取することで、カルシウムの吸収を行いやすくしてくれます。

またキノコ類に多く含まれるビタミンDもカルシウムの働きをサポートし、骨を丈夫にしてくれるので、是非一緒に食べてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

なにかわからないことがありましたらいつでもご相談ください!

2022年06月23日
「スポーツ整形外科!!」

こんにちは。院長の屋良です。

 

6月になりました!

早いものですね。最近当院の周りの小中学校でも、運動会や体育祭が行われているようです!

 

 

そこで・・・

今回は当院が特に力を入れている、「スポーツ整形外科」について解説します。

 

 

スポーツ整形外科について

 

・スポーツ障害・外傷とは

・当クリニックの治療方針

・治療の流れ

・当クリニックで治療ができる各種スポーツの疾患

 

 

スポーツ障害・外傷とは

 

スポーツをしていてケガをしてしまう人、痛めてしまう人は多くいます。

 

スポーツ中に起こるケガのことを「スポーツ外傷」といいます。 すり傷、切り傷、打撲、捻挫、脱臼、靭帯損傷、肉離れなどがあります。ケガからの早期復帰を目指す場合、ケガの直後の処置がとても大切です。

 

スポーツ障害」とは、日々のトレーニングにより特定の部位に繰り返し負担がかかって炎症を起こし、痛みが生ずる慢性のケガのことです。野球肘、疲労骨折、テニス肘などがあります。人の体は、負荷がかかるとその部分の組織が一度壊れますが、細胞組織の再生によって修復されます。ですが、修復が終わらないうちに壊すことを繰り返すと、炎症が慢性的に続くことになります。これが「オーバーユース(使いすぎ)」です。

 

当クリニックの治療方針

 

当クリニックでは、「日本体育協会スポーツドクター」の資格をもつ医師が診察します。

 

また、理学療法士が医学的な専門知識をもってリハビリに取り組んでおります。

また、多くのリハビリスタッフがスポーツ経験者(サッカー、テニス、野球、マラソン、ゴルフ、バトミントン、ヨガなど)であり、ケガを経験したことがあります。

スポーツが思うようにできない不安な気持ちがあると思いますが、そんな心理面にも寄り添った治療を心掛けております。

 

当クリニックのモットーは、「早めの治療がその人の人生を変える」です。ケガや痛みを我慢して競技を続けていてもいいことはありません。

スタッフ一丸となって、患者さんの早期復帰を目指しサポートしますので、何か不明な方は気軽にご相談ください。

 

当クリニックでの治療の流れ

 

STEP 01 まずは痛みや炎症をとります

STEP 02 体のバランスや柔軟性を改善させます

STEP 03 けがのしにくい体を目指します

STEP 04 結果的に競技のパフォーマンスも向上します

 

治療の基本はまずは安静ですが、症状が改善しない場合は、医師による処方、理学療法士によるリハビリテーションなど適切な治療を行い、「ケガする前よりもよいコンディション、よいパフォーマンス」を目指します。

 

 

理学療法士がフォームをチェックして、ケガが治った後もケガをしないフォームをアドバイスします。時には、動画を撮ってチェックをします。

 

肩の周りにある細かい筋肉を鍛えています。

ケガを予防するために必要な筋力トレーニングもお伝えします。

 

 

股関節周辺の筋肉を鍛えています。

特にジャンプから着地する際の姿勢はケガの予防にとって重要で、ケガする前よりもよいコンディション、よいパフォーマンスを目指します。

 

当クリニックで治療ができるスポーツのよくある疾患

 

野球

 

▸肩の痛み(野球肩)

 ・腱板損傷

 ・インピンジメント症候群

 ・上腕骨近位骨端線離開 など

▸肘の痛み(野球肘)

 ・内側側副靱帯損傷

 ・離断性骨軟骨炎

 ・上腕骨内側上顆裂離骨折 など

▸手首の痛み

 ・手有鉤骨骨折 など

▸疲労骨折

など

 

肩の痛み(野球肩)や肘の痛み(野球肘)は主に繰り返し行う投球動作によるオーバーユースが原因の一つです。また、フォームが崩れている状態で同じ動作を繰り返すことで、肩や肘に負荷がかかり、痛みを引き起こすことが多くあります。

肩や肘の他に、手首、腰、背中、膝などにも痛みを引き起こしやすいスポーツです。

 

サッカー

 

▸膝の痛み

 ・膝前十字靱帯損傷

 ・膝内側側副靱帯損傷

▸足首の痛み

 ・足関節内反捻挫・外反捻挫

▸太ももの痛み

 ・ハムストリングス肉離れ

など

 

サッカーはダッシュ、ステップ、キックの動作を繰り返す(オーバーユース)ため、太もも、膝、ふくらはぎ、足首、足によく痛みを引き起こします。オーバーユース以外にも相手とぶつかることで故障する外傷も多いスポーツです。

 

テニス

 

▸肩の痛み

 ・インピンジメント症候群

▸肘の痛み(テニス肘)

 ・上腕骨外側上顆炎(テニス肘)

 ・上腕骨内側上顆炎

▸手首の痛み

 ・三角線維軟骨複合体損傷(TFCC損傷)

▸腰の痛み

 ・腰椎分離症

▸ふくらはぎの痛み

 ・腓腹筋肉離れ

▸足首の痛み

 ・足関節内反捻挫・外反捻挫

など

 

ラケットを使うため、肩や肘の痛みを引き起こすことが多いスポーツです。また、短距離のダッシュ、急激な切り返し、細かなステップを長時間繰り返すため、足や腰も故障することが多いです。

 

マラソン

 

▸膝の痛み

 ・腸脛靱帯炎(ランナー膝)

▸すねの痛み

 ・脛骨過労性骨膜炎(シンスプリント)

▸踵の痛み

 ・アキレス腱炎

 ・アキレス腱付着部症

▸足の痛み

 ・足底筋膜炎

 ・中足骨疲労骨折

など

 

走る動作は小さな着地を何度も繰り返す動作になります。マラソンは何度も着地を繰り返されるため、その衝撃により足に痛みを引き起こします。また、疲労が蓄積して、フォームを崩してしまうことも痛みを引き起こす原因にもなります。

 

バレーボール

 

▸肩の痛み

 ・インピンジメント症候群

 ・動揺肩ルーズショルダー

 ・肩関節亜脱臼症

▸指の痛み

 ・突き指

▸膝の痛み

 ・膝前十字靭帯損傷

 ・膝半月板損傷

 ・膝蓋腱炎(ジャンパー膝)

▸足首の痛み

 ・足関節内反捻挫・外反捻挫

 など

 

バレーボールはジャンプ、アタック、着地を繰り返すスポーツのため、膝だけでなく、肩に痛みを引き起こすスポーツです。特に女性の場合は男性に比べると関節が緩い特性があるため、着地時のフォームが悪い場合、膝を故障することが多くなります。当院ではフォームのチェックもして、再発しない身体づくりをサポートします。

 

バスケットボール

 

▸腰の痛み

 ・腰痛症

▸膝の痛み

 ・膝前十字靱帯損傷

 ・膝半月板損傷

 ・膝蓋腱炎(ジャンパー膝)

▸足の痛み

 ・足関節内反捻挫・外反捻挫

 など

 

バスケットボールはダッシュ、ジャンプ、着地を多く繰り返すスポーツの特性上、腰や足に痛みを引き起こすことが多いスポーツです。激しいコンタクトスポーツなので、外傷も多いスポーツです。

 

なにか困ったことがあったらいつでもご相談ください!

 

2022年06月01日
「熱中症」に注意しましょう!

こんにちは、理学療法士の山口です。

 

5月も中旬となり、徐々に暑くなってきましたね。

そろそろ気にしたほうが良いのが、熱中症です。

まだ早いと思われるかもしれませんが、なぜこの時期から気にした方がいいのかを最後にお伝えしますね!

 

まず熱中症とは、暑い環境下で生じる健康被害の総称のことで、熱けいれん、熱失神、熱疲労、熱射病の4つに分類されます。

※1

 

 

熱けいれん:

大量の汗をかいた後に水ばかりを飲むと、ナトリウムやミネラル不足となり、痛みを伴う痙攣が四肢や体幹に現れます。(全身の痙攣は重症)

 

熱失神:

直射日光の野外や高音多湿の屋内で活動すると、血管が拡張され血圧が低下することで、めまいや失神を起こしやすくなります。

 

熱疲労:

脱水症状が出現し、弱くて速い脈、皮膚の色が青白くなる、大量の汗が出るなどして、脱力感や倦怠感、頭痛、吐き気などの自覚症状が見られます。

 

熱射病:

体温の調節が出来なくなり、40度以上の高体温といった症状がみられ、高体温が続くと中枢神経や心臓、肝臓、腎臓などの臓器に致命的な障害が起こり、死亡するケースもあります。症状として、うまく身体が動かせない、汗をかかなくなる、全身が痙攣を起こす、意識がなくなるなどが見られます。

 

 

熱中症の対処としては、まず意識障害の有無を確認し、意識があれば涼しい環境で休ませ、水分補給を行います。

意識がない場合はすぐに救急車を呼びましょう。

また意識があっても自分で水分補給ができない、水分・塩分補給をしても症状が改善しない場合はすぐに病院へ行きましょう。

詳しくは、下の画像を参考にしてみて下さい!

※2

 

 

では、なぜ熱中症は起きてしまうのでしょうか?

 

まず私たちの身体は約60%が水分でできています。

その水分は栄養素や老廃物を運んだり、体温調節などに関わっています。

汗をかくと水分以外にもナトリウムイオンやカリウムイオンなどといった電解質が出て行ってしまいます。この電解質は筋肉や神経を働かせるために必要なもので、足りなくなると熱中症の症状に繋がってしまいます。

 

私たちの身体は体重の2%が減少するだけでも熱中症の症状の一つでもある脱水になっている恐れがあります。例えば50kgの人が運動の前後で体重が1kg減っている場合脱水になっている可能性があります。汗をたくさんかく夏や運動をする方は気を付けましょう。

 

そこで、簡単に脱水になっていないか確認できる方法があります。

それは尿の色です!濃い茶色の場合は脱水になっている可能性があります!!

普段と違わないか下の画像で確認してみましょう。

 

また汗をかいたからといって水だけを摂ってしまうと、身体の中の電解質がどんどん薄められてしまい、熱中症を助長してしまうかもしれません。スポーツドリンクや経口補水液を摂ることがおすすめです。

※3

 

さて、なぜこの時期から熱中症の話をしたかと言うと、熱中症にならないためにもまずは身体が暑さに慣れることが大切だからです。これを暑熱順化と言います。

暑熱順化ができていないと上手く熱放散をできずに、熱中症になりやすくなります。暑熱順化できていない時は粒のような汗をかきやすいです。

だいたい1週間ほどで暑熱順化していくのですが、涼しい環境で過ごすと3日ほどでまた暑さに慣れてない身体に戻ってしまいます。特に梅雨明けやお盆休み明け(帰省などで涼しい家の中で過ごすことが関係しているともいわれています)に熱中症になる人が増える傾向にあるようです。

 

この時期くらいからウォーキングやジョギングなどを行い、少しずつ身体を暑さに慣れさせていきましょう!

もし身体に痛みがある場合は、先生や理学療法士に相談してみてください。

では、熱中症に気をつけて、暑い夏を乗り切りましょう!!

 

※1,2,3画像出典先:熱中症予防声かけプロジェクト

2022年05月29日