こんにちは。院長の屋良です。
今回は私の専門分野でもある、「股関節の痛み」についてお話します。
変形性股関節症とは?
足の付根にある関節を股関節と言います。股関節は、日常生活で多くの動作に関わってきます。
その股関節の病気の中でも一番多いのが、「変形性股関節症」です。
変形性股関節症は、股関節の軟骨が少しずつすり減ることによって股関節の痛みや歩行障害が現れる病気で、現在、日本国内には100万人以上の患者さんがいると言われています。
一度発症すると、静かに進行していく病気であるため、痛みや歩きにくさなど、脚の付け根に異変が現れた時はなるべく早く診察を受けることが大切です。
症状は?
「変形性股関節症」の症状は、以下のようなものがあります。
・あるきはじめるとき、足の付根が痛い
・立ち上がるとき、足の付根が痛い
・股関節が曲げにくく、足の爪が切りにくい
・あぐらがかけない
・股関節が曲げにくく、靴下が履きにくい
・最近歩きかたがおかしいと言われる
このような症状がある方は要注意です!
原因は?
1・一次性変形性股関節症
長い間股関節を使い続けることで、少しずつ関節の軟骨がすり減ってしまいます。
そうしてしばらくすると、痛みや動かしづらさが自覚症状となって現れるケースです。
股関節に負担のかかるスポーツをしていること、肥満、肉体労働などを長年続けている人などに起きやすいです。
2・二次性変形性股関節症
生まれつき股関節の骨の形に異常があるケースや、特定の病気などが引き金になって発症するケースで、特に日本人に多く見られるタイプです。
原因として特に多いのは、子供の時の病気の後遺症である「寛骨臼形成不全」によって発症するケースで、自覚症状がないまま中年になって発症する場合もありますが、10代、20代から痛みが出るケースもあります。
これらは男性よりも女性に多く見られる病気であるため、変形性股関節症は女性の患者さんが多いのが特徴です。
治療法は?
治療の目標は、
①股関節の痛みを軽減させ、動きを良くすること
②股関節だけではなく、股関節、骨盤、腰の骨のバランスを改善させること
です。
痛みが強い場合、まずは内服薬や湿布などを使って炎症を取ります。
関節の炎症がとれてきたら、リハビリでじっくり股関節の動きを改善していくのが効果的です。
このとき大事なのが、股関節の痛みは、骨盤や腰の骨などが関与していることが多いことです。なのでリハビリをおこない、理学療法士の指導のもとで股関節だけでなく体のバランスを改善させることが大事です。
患者さんの体力に合わせ、股関節の可動域を広げ、痛みを改善させます!
料金について
例:
初診診察+股関節レントゲン+内服処方
→3割負担 約1550円 1割負担 約520円
再診+リハビリテーション
→3割負担 約780円 1割負担 約260円
股関節は早めの治療が特に大事だと思います。
変形が進んでしまうと手術的治療(人工関節置換術)しかない場合が多いです。
私のモットーに、「早めの治療がその人の人生をかえる」という言葉があります。
しっかりと治療していくと、多くの方が改善に向かいますので、早めに医療機関の受診をお勧めします。