皆さんこんにちは。院長の屋良です。
今回は「股関節痛に効く運動療法」をテーマにブログを書こうと思います。
●運動療法は病期に関わらず有効で、炎症を抑えて行うと股関節痛の完治も可能
変形性股関節症に対する最終手段である人工関節置換術を受けるのは、生活の質が著しく低下した時です。
私は目安として「変形性股関節症で動けなくなったとき」「変形性股関節症でやりたいことができなくなったとき」を挙げています。
例えば、海外旅行やゴルフなどが変形性股関節症のせいでできないのであれば、手術で痛みを解消して人生を楽しんだほうがいいのではないでしょうか。
しかし・・・
基本的にどの病期の患者さんでも最初は保存療法に取り組むべきだと考えています!
変形性股関節症は病期に関わらず、股関節に負担をかけすぎない範囲で運動を行うことで症状が軽快する可能性があるのです。
運動療法の目的は・・
●筋力を維持・強化すること
●関節の安定性を確保すること
●動く範囲を広げること
この3つです。
痛みが軽減して日常生活における歩行や動作の支障を改善することにつながります。
痛みは股関節周辺の筋肉を弱くする原因にもなりますので、ますます股関節を動かしにくくなってしまいます。
股関節への負担の少ない姿勢や立ち上がり方・座り方など、日常生活の注意を守りながら、運動療法を治療の基本として続けなければなりません。
ただし、痛みが強い場合は炎症が起こっている状態です。炎症がある状態で運動を行うと、炎症が悪化して変形性股関節症が進行してしまうおそれがあります。
まずは消炎鎮痛剤を使った薬物療法で炎症を抑え、安静にするようにしましょう。
しかし、痛みが全くなくなるまで安静にしていると、股関節周辺の筋肉が硬くなって予後が悪くなる傾向にあります。
運動を始める時期は、整形外科を受診して主治医と相談した上で決めるようにしましょう。
消炎鎮痛剤で痛みの軽減を実感できるようになったら、少しずつ股関節を動かすようにしてください。
痛みがあっても体重をかけられるようになったら、主治医と相談して運動療法に取り組んでみましょう。
保存療法として、
「股関節の炎症を取りながら。リハビリ訓練で股関節・骨盤・脊椎の状態を最大限に良くする」
という方法を採ります。
この方法によって、多くの股関節痛は完治できると考えています。
おすすめする方法としては、
姿勢を矯正する「骨盤セルフ調整」「かかと着地歩行」
股関節周辺の筋肉を強化する「ヒップリフト」「梨状筋エクササイズ」
が挙げられます。
次回はこれらの方法について詳しく解説しますね!!