診療案内

整形外科とは

整形外科とは、簡単に言うと膝・肩・腰の痛みなど、全身の痛みやしびれ、動きにくさなどに対応する診療科です。
全身の骨や関節だけでなく、脊椎、末梢神経、筋肉や靭帯など全身の運動器疾患を幅広く診療します。
また、擦り傷などの小さな怪我から、骨折などの大きな怪我まで幅広く診察しています。
さらに子どもの骨格や歩き方などの悩みにも対応しています
当クリニックでは、来院される方の症状に合わせた治療やリハビリを行い、皆さんの痛みやしびれを少しでも軽減させ、身体の健康をサポートいたします。
整形外科について

来院される方の主な症状、疾患

肩が痛い

年齢とともに、または使いすぎなどが原因で、肩関節周辺の筋肉や腱は変化していき、炎症が起きやすくなります。
ある日、急に肩の強い痛みを感じ、動かせなくなったと来院される方がいらっしゃいます。
一般的に五十肩と呼ばれ、中高年以上の方によく見られますが、年齢のせいだとそのまま放置してしまうと、肩関節の可動域が狭くなったまま固まってしまい、回復も遅くなります。
また、ただの肩こり、五十肩と思っていたら、肩腱板損傷など別の疾患が隠されている場合もあります。痛みの原因をはっきりさせ、早めの治療とリハビリケアを行うことが大切です。無理して我慢せずに、一度ご相談ください。
●また、肩こりのひどい方に、当クリニックでは ハイドロリリース(筋膜リリース)という治療をおこなっています。
これは、肩こりの元になる部位を、エコーを見ながら治療していく方法です。
痛み少なく、非常に有効な方法なので、気になる方はぜひお問い合わせください!
考えられる疾患
肩関節周囲炎(五十肩)、腱板損傷、野球肩、肩関節脱臼、石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)など

五十肩(四十肩)

五十肩とは?
肩が痛いときに、「それは五十肩だ!四十肩だ!」という方が多くいらっしゃいますが、実際どういう病気なのかご存知でしょうか?
肩関節や関節周辺の筋肉が炎症をおこしたりすることにより、肩に痛みがあり、関節が固まってしまって腕が上がらない症状の総称を五十肩(四十肩)といいます。
よく、「四十肩は放っておけば治る」とおっしゃる方がいます。しかし、残念ながらこれは大間違いです・・
放っておくことで関節が固まってしまい、腕が上がらなくなってしまうことがあります。こうなると完治までに長い時間を要することになってしまいますので、早めの疼痛改善と、固まらないうちに動きを良くすることが大事です。
原因は?
肩関節は上腕骨、肩甲骨、周辺の筋肉、関節のふくろなどから構成され、これらが協力してスムーズな動きが得られます。五十肩(肩関節周囲炎)の主な原因は、この筋肉や関節のふくろに炎症が起こる事にあります。炎症が起こると痛みになり、それをほうっておくと癒着してしまい動かなくなります。炎症により筋肉の付着部に石灰が沈着してしまうこともあります(これは激痛です!!)。
症状は?
初期は肩関節の違和感から始まり、少しずつ肩を動かすときの痛みが出てきます。特にひねったときの痛みや、後ろのものを取ろうとしたときの痛みなどが出てきます。進行すると普通に腕を上げることもできなくなります。夜寝ていて痛みで目が覚める「夜間痛」は、肩の病気の特徴です。
治療法は?
治療の目標は、
・肩の動きを改善させて、腕がスムーズに上がるようになること
・痛みを取ること、特に「夜間痛」を取ってあげること
です。
まずは内服薬や湿布などを使って炎症を取ります。さらに必要な場合は、肩関節にヒアルロン酸やステロイド薬の注射をし、痛みと癒着を改善させます。関節の炎症がとれてきたら、リハビリでじっくり肩関節の動きを改善していくのが効果的です。動きの改善が得られると、夜間痛も改善していきます。
料金について
例:
初診診察+肩関節レントゲン+肩関節ステロイドまたはヒアルロン酸注射→3割負担:約2,200円 1割負担:約750円
再診+リハビリテーション→3割負担:約780円 1割負担:約260円
肩の痛みが続いている期間、肩が上がらない期間が長いほど、治療期間も長くかかってしまいます。しかししっかりと治療していくと、多くの方が改善に向かいますので、早めに医療機関の受診をお勧めします。
ご家庭での予防、ストレッチ
痛みが少し改善してきたら、最も大切なことは、肩をしっかり動かしていくことです。痛いから全く動かさないという方もいますが、癒着してしまうとなかなか大変です・・
ゆっくりと肩を回したり、振り子のようにうでをぶらぶらさせてみたり、インナーマッスルを動かしてみたり、多くのストレッチ法がありますのでご相談ください。特にお風呂上がりなど、血流のいいときにすると効果的です。
少しでもおかしいなと思ったら、医療機関の受診をし、早めの治療をお勧めします。

肩こり、首が痛い

肩こりや頸椎の痛み、上肢のしびれは、主に以下の原因で起こります。
・姿勢や筋肉疲労からくるもの
・頸椎の変形によるもの(頚椎症頚椎症性神経根症頚髄症
・頸椎レベルの神経の圧迫(頸椎椎間板ヘルニア
原因は?
硬くなった首、肩周辺の筋肉自体の緊張やこり、また頚椎付近にある神経の圧迫で痺れも起こります。原因は長時間の同じ姿勢(デスクワーク、勉強など)や目の疲れ(パソコンのお仕事やスマホ)から来ることが多くあります。
検査は首のレントゲン写真をとります。多くの方に、頸椎のカーブの消失(ストレートネック)という所見が見られます。部分的な変形がみられることもあります。
治療法は?
薬による治療
鎮痛薬や痺れを改善するビタミン剤、神経痛を改善する薬を使用します。これで症状が改善する方も多くいます。
リハビリ治療
リハビリ室で理学療法士による治療をおこないます。また、温熱治療や低周波等を用いて筋肉の疲労、こりを改善します。炎症による疼痛の改善と、コリによる血流の改善を同時に行うことで、症状の改善が早まります。体操やストレッチを指導させていただき、予防に努めます。
初診料+処方箋料+理学療法加算→3割負担:約2,500円 1割負担:約830円
再診→3割負担:約320円 1割負担:約110円
当クリニックの必殺技!肩こりにはハイドロリリース!
以前、某TV番組(〇〇の家庭の医学)にて、肩こりにたいする治療法として、ハイドロリリース(筋膜リリース)が紹介されました。これは非常に効き目のある治療法で、最近は遠方からも多くの患者さんが来てくれています。 
ハイドロリリース(筋膜リリース)とは・・・
エコーを見ながら、細い注射針を用い、痛みの元となっている筋膜をリリースする(はがす)方法です。肩こりの原因は、筋肉をおおう筋膜というものの動きが悪くなり、筋肉が固まってしまうものと考えられています。そこを良くしてあげることで、長年の痛みが改善されたという方も大勢います!
さらに、肩こりは、頭痛、眼精疲労、背中の痛み、首の痛み、顎関節症などを引き起こすことがあります。なのでこれらの痛みもまとめてすっきりと良くなる方もいます。注射は30秒程度で終わりますし、保険が効くので安価だと思います。(3割負担500円程度 1割負担160円程度)さらに当クリニックでは、肩こりだけでなく腰痛、背部痛、その他の部位などにも行なっています。気になる方は気軽にお問い合わせください。

腰が痛い

腰痛は非常に多い疾患の一つです。腰は日常的によく使う場所でもあるため痛みが起こりやすいです。
以下のような腰痛をよく聞きます。
・重いものを持った時に激痛が走った
・以前から腰になんとなく重苦しい痛みがある
・腰痛のほかにおしり、足にビリビリとしびれる感覚がでてきた
原因は?
腰痛やお尻の痛み、足のしびれなどは、主に以下の原因で起こります。
・姿勢や筋肉の疲労からくるもの
・骨粗鬆症などから起こる、脊椎椎圧迫骨折(いつの間にか骨折と言われています)
・腰椎の変形によるもの(変形性脊椎症腰部脊柱管狭窄症腰椎すべり症など)
・椎間板が原因である神経の圧迫(腰椎椎間板ヘルニア
尿管結石腎盂腎炎など、内科疾患
糖尿病動脈硬化症など、足の血流が悪化したもの
症状は?
腰痛は、腰部周辺のにぶい痛みや、刺すような痛み、激しい痛みなど様々です。腰部に限定した重い痛みは、腰部周辺の筋肉由来の痛みを疑います。また、高齢者の起き上がりや動きはじめの激痛は、脊椎圧迫骨折を疑います。
お尻や下肢にひびくような痛みやしびれ、歩行時に徐々に増していく痛みなどは腰椎椎間板ヘルニア腰部脊柱管狭窄症を疑います。
治療法は?
保存治療 
痛みに対しては飲み薬や外用薬を用います。
また、リハビリ治療(理学療法士による治療や、温めたり、低周波治療など)を併用するとより効果を表します。痛みの強い部位には、薬剤を注射するトリガーポイント注射や、当クリニックでかなり人気のあるハイドロリリース注射が効果的です。
それでも改善しない下肢の痛みや痺れは、ブロック注射が効果を表す時があります。
初診料+腰椎レントゲン+処方箋料→3割負担:約2,500円 1割負担:約830円
再診→3割負担:約320円 1割負担:約110円
手術加療
保存治療で疼痛が改善しない場合は手術加療を考慮し、当クリニックと連携のある、臨床成績の良好な医療機関にご紹介いたします。
家での予防法、気をつけること
腹筋や背筋を普段から動かし、刺激しておくことが腰痛予防につながります。急な疼痛を防ぐためには、中腰からの急な動作を控えること、重いものはしっかりと腰を下ろして持ち上げるなどが大切です。
骨粗しょう症からくる腰椎圧迫骨折は、痛みにより日常生活がほとんどできなくなり、寝たきりになってしまう危険性があります。
60歳以上の女性の方は、腰椎、大腿骨の骨密度検査(DXA)を行い、ご自分の状態を知っておくことが大切です。(気になる方はいつでもご相談ください)

手や肘が痛い

手や肘の痛みは、家事や子育て、スポーツを頑張ってやっている方に多く、整形外科ではよく見られる症状のひとつです。使いすぎによる筋肉などの慢性的な疲労や炎症が主な原因です。
手は普段の生活でどうしても使わないといけないから・・と痛みを我慢している方も多いのではないでしょうか?痛みがひどい場合は、注射や湿布が有効ですが、なるべく使わないようにしばらく安静にすることも大事です。手の痛みは生活の質を大きく下げてしまうものなので、炎症部分に対する早めの治療とリハビリで、まずは痛みを和らげていきます。
考えられる疾患
【手】腱鞘炎、手根管症候群、関節リウマチ、つき指など
【肘】肘部管症候群、野球肘、テニス肘、変形性肘関節症など

テニス肘

肘の痛みの中で圧倒的に多いのが、「上腕骨外上顆炎」いわゆるテニス肘です。
テニス肘はスポーツなどで手首を使った時に発生する肘痛で、肘における腱付着部の炎症(いわゆる腱鞘炎)です。テニス(ラケットスポーツ)で最も発生率が高く、それ以外ではゴルフ、バドミントン、剣道、卓球などでよくみられます。スポーツ競技者だけでなく、手首を使う職業の方や、重いものを持つ職種の方に発生します。
症状は?
ものをつかんで持ち上げる動作やタオルをしぼる動作をすると、肘の外側から前腕にかけて痛みが出現します。多くの場合、安静時の痛みはありません。
予防法は?
テニス肘の予防には、手を使い過ぎないということが一番ですが、以下のようなケアをしっかり行うと、発症予防や症状の改善に効果的です。
ストレッチ
ストレッチはテニス肘の予防だけでなく、痛みの緩和にも効果があります。「肘をピンと伸ばした状態で手首を曲げ、30秒間静止した後リラックス」というストレッチを数回繰り返すと良いでしょう。あまり痛みが強い時は無理をしないでください。
筋力トレーニング
慢性化してしまったテニス肘は、筋力を強化するためのトレーニングが有効です。軽めのダンベルやチューブを使い、手首の関節の曲げ伸ばし運動を行います。当クリニックでは理学療法士が適切にアドバイスしてくれます。ただし、痛みが強い時は、症状が悪化する恐れがあるため、行うのは止めましょう。
アイシングまたは患部の温め
痛みが出始めた急性期は、熱を持っている状態なので、氷などで患部を冷やすと痛みが和らぎます。ただし、痛みが数ヶ月に及び、慢性化してしまった場合にはアイシングは逆効果。温めることで痛みが軽くなるので、お風呂で温めるのもおススメです。
サポーター
肘や手首にかかる衝撃を吸収することができるサポーターは、日常生活で発症したテニス肘にも効果がありますが、特にテニスなどのスポーツが原因で発症したテニス肘には有効です。市販されているので、使いやすいものを試してみると良いでしょう。
治療法は?
テニス肘の治療は、とにかくまずは痛みを抑え、炎症を抑える治療が基本です。
なので、まずは安静を心がけ、症状が落ち着くまでは、テニスやそのほかの発症のきっかけとなったスポーツは一時お休みしましょう。
痛み止め薬(内服薬、湿布)
症状が軽い場合は、腕を安静にし、痛み止めの飲み薬や湿布をすることで症状が改善します。
ステロイド注射
強い痛みがあるような場合にはステロイド注射による治療が効果的です。痛みのある肘の部分に直接治療薬を注射すると、翌日にはかなり痛みが改善し、そのまま1~2ヵ月程度は鎮痛効果が持続するのがメリットです。
理学療法
慢性化したテニス肘の場合は、温熱療法やストレッチなどの理学療法を行います。ストレッチなどのリハビリテーションには、長期的に見るとリハビリによる治療が最も効果が高いという調査報告があります。

手首や指が痛い

手首や指の痛みを訴える方も多くいます。このような方の原因として、腱鞘炎が多くあります。
腱鞘炎を起こす原因として、スマホの使いすぎがあります。片手の親指ばかりを使うスマホの操作を、つい夢中になって長時間続けてしまうと、親指が酷使され、腱鞘炎の原因になりがちです。無理な姿勢で操作を続ければ、手首を伸ばす筋肉に負担がかかって肘が痛んだり、手指がしびれたりすることもあります。皆さん注意してくださいね。
手首の腱鞘炎:ドゥケルバン病
ドゥケルバン病とは、親指と手首を繋いでいる2本の腱や、その2本の腱を覆うトンネルのような「腱鞘(けんしょう)」が炎症を起こしている状態です。
ドゥケルバン病の症状は?
・親指を動かしたり(広げたり)、力を入れたりすると、親指側の手首が痛くなる
・親指側の手首あたりが腫れる
・酷くなると、力が入らなくなる
治療法は?
ドゥケルバン病の治療で一番大事なことは、できる限り動かさず休ませることです。
・患部の安静
・投薬治療(湿布など消炎鎮痛剤)
・患部の温め
軽症であれば、これらを行うことで、ほとんどのケースで痛みや腫れなどの症状が改善します。しかし痛みが強い場合は、痛み止めの注射をする場合もあります。
指の腱鞘炎:ばね指
ばね指は手首と同じく、手の使い過ぎが原因で起こる「指の腱鞘炎」です。進行するにつれて以下のような症状が現れます。
・指を曲げ伸ばしするとき、引っかかる感じがある
・指を伸ばそうとすると、カクンとなる
・手のひら側の指の付け根に圧痛や腫れがある
・起床時、指がこわばり、動かしにくい
上記のうちの症状が1つでも当てはまれば、ばね指の可能性があります。
初期のうちは軽い痛みや違和感だけで、安静にしていれば回復することが多いですが、症状が進行するにつれ、次第に強い痛みやばね現象が現れるようになり、重症になると、指が全く動かなくなることもあります。
原因は?
日頃から手や指を酷使している人は、常に大きな負荷がかかっているため、炎症が起こりやすいと考えます。特に以下のような動作は、ばね指の発症の原因となりやすいと考えられています。
・パソコンのキーボードやマウスの操作を頻繁にする方
・ゴルフ、テニスなどの手を使うスポーツ愛好者
・指を酷使する職業の方
また、ばね指を発症しやすい人の特徴として、
・妊娠、出産時、更年期の女性(女性ホルモンの関係)
・関節リウマチ、糖尿病、人工透析中の方
などがあります。
治療法は?
安静
軽症の場合、使い過ぎを避け、安静を保つだけで症状が改善するケースもあります。患部の負担を減らすため、一時的にサポーター、テーピングなどで関節を固定することもあります。
痛み止め薬の処方
患部緩和するため、湿布や、鎮痛剤の処方を行います。
理学療法
超音波や電気による治療などを行います。治療器の刺激が患部の奥深くにまで作用し血行を改善し、つらい痛みを和らげます。また、理学療法士によるストレッチを行う場合もあります。
腱鞘内ステロイド注射
痛みが強く、日常生活もままならないような場合、注射をする場合があります。ただし、ステロイド治療は頻繁に行うと、副作用が起きるリスクが高まるため、治療の回数や頻度は、医師の指示に従う必要があります。

股関節が痛い

股関節の痛みの大半は、変形性股関節症と言われています。股関節の骨が変形し、関節の隙間がなくなってしまう病気で、生まれつき股関節の形が変形している人が多くいます。症状として、立ち上がる時の痛み、歩き出す時の痛み、あぐらがかけないなどがあります。痛む箇所のレントゲンから適切な診断を行い、痛みを和らげる治療を行います。股関節痛はほおっておくと人工関節手術をしなければならないこともありますが、早めの治療でそれを避けることも可能です。
少しでも気になるときは、手遅れになる前にご相談ください。
考えられる疾患
変形性股関節症、寛骨臼形成不全、大腿骨頭壊死、単純性股関節炎、大腿骨頸部骨折、鼠径部痛症候群など

変形性股関節症

足の付根にある関節を股関節と言います。股関節は、日常生活で多くの動作に関わってきます。
その股関節の病気の中でも一番多いのが、変形性股関節症です。変形性股関節症は、股関節の軟骨が少しずつすり減ることによって股関節の痛みや歩行障害が現れる病気で、現在、日本国内には100万人以上の患者さんがいると言われています。一度発症すると、静かに進行していく病気であるため、痛みや歩きにくさなど、脚の付け根に異変が現れた時はなるべく早く診察を受けることが大切です。
症状は?
変形性股関節症の症状は、以下のようなものがあります。
・歩きはじめるとき、足の付根が痛い
・立ち上がるとき、足の付根が痛い
・股関節が曲げにくく、足の爪が切りにくい
・あぐらがかけない
・股関節が曲げにくく、靴下が履きにくい
・最近歩きかたがおかしいと言われる
このような症状がある方は要注意です!
原因は?
一次性変形性股関節症
長い間股関節を使い続けることで、少しずつ関節の軟骨がすり減ってしまいます。そうしてしばらくすると、痛みや動かしづらさが自覚症状となって現れるケースです。股関節に負担のかかるスポーツをしていること、肥満、肉体労働などを長年続けている人などに起きやすいです。
二次性変形性股関節症
生まれつき股関節の骨の形に異常があるケースや、特定の病気などが引き金になって発症するケースで、特に日本人に多く見られるタイプです。原因として特に多いのは、子どもの時の病気の後遺症である寛骨臼形成不全によって発症するケースで、自覚症状がないまま中年になって発症する場合もありますが、10代、20代から痛みが出るケースもあります。これらは男性よりも女性に多く見られる病気であるため、変形性股関節症は女性の患者さんが多いのが特徴です。
治療法は?
治療の目標は、
・股関節の痛みを軽減させ、動きを良くすること
・股関節だけではなく、股関節、骨盤、腰の骨のバランスを改善させること
です。
痛みが強い場合、まずは内服薬や湿布などを使って炎症を取ります。関節の炎症がとれてきたら、リハビリでじっくり股関節の動きを改善していくのが効果的です。
このとき大事なのが、股関節の痛みは、骨盤や腰の骨などが関与していることが多いことです。なのでリハビリを行い、理学療法士の指導のもとで股関節だけでなく体のバランスを改善させることが大事です。患者さんの体力に合わせ、股関節の可動域を広げ、痛みを改善させます!
料金について
例:
初診診察+股関節レントゲン+内服処方→3割負担:約1,550円 1割負担:約520円
再診+リハビリテーション→3割負担:約780円 1割負担:約260円
股関節は早めの治療が特に大事だと思います。変形が進んでしまうと手術的治療(人工関節置換術)しかない場合が多いです。私のモットーに、「早めの治療がその人の人生をかえる」という言葉があります。しっかりと治療していくと、多くの方が改善に向かいますので、早めに医療機関の受診をお勧めします。

膝が痛い

膝の痛みは、加齢や肥満、スポーツによる障害、半月板や靭帯損傷の経験から膝の軟骨がすり減ってしまったり、関節が変形したりして起こります。膝の痛みの原因の多くが変形性股関節症によると言われており、男性より筋力が弱い女性に多く見られますが、近年のスポーツ人口の増加で、年齢問わず膝の障害を抱える方が増えています。当クリニックでは、薬物療法やリハビリを中心とした保存療法で治療していきます。また、普段から、ストレッチやウォーキングを心がけたり、体重をコントロールすることで膝への負担を軽減させ、症状の悪化を防ぐことができます。
考えられる疾患
変形性膝関節症、靭帯損傷、半月板損傷、オスグッド病など

変形性膝関節症

皆さんは変形性膝関節症という病気を聞いたことがありますか?
中高年の膝の痛みのうち最も多い病気で、わが国では年間90万人が変形性膝関節症になっています。
女性が男性の約2倍多く、特に60歳以上、太った方に多い傾向がありますが、時々30代、40代でも変形の初期状態の方がいます。
症状は?
変形性膝関節症の患者さんの主な症状は以下のようなものです。
・膝の内側に痛みがある
・立ち上がるときに痛みがある
・あるき出すときに痛みがある
・O脚がひどくなったと自覚したり、他人に言われるようになった。
・正座がつらい
・膝が晴れたり、熱を持ったりすることがある
このような症状がある人は注意が必要です。
そして気づいたときには手術をしなくてはいけない方がいます。
そうならないために早めのケアが大事です!
特に早期の段階で変形性膝関節症を発見できた方はラッキーだと思います。
なぜなら現在はいろいろな治療法があり、それらで十分に進行を遅らせることができるからです。
治療法は?
手術をしない場合は次の5つが主な治療法となります。
1.運動療法(ストレッチ、筋力トレーニング)
変形性膝関節症は、加齢や運動不足、肥満などにより、膝の内側の筋肉が弱ってくることが、発症の第一歩となります。日常生活上の注意点をしっかりと考え、減量、ストレッチなどを行うことが大事です。
2.リハビリテーション
当クリニックでは変形性膝関節症に対し、リハビリ訓練を行っています。
膝の状態を整え、曲げ伸ばしができるようにすること、筋力をつけることはもちろん大事ですが、膝だけでなく体全体のバランスを整えることも大事になります。また、低周波、ホットパック、ウォーターベッドなどを組み合わせて患者さんにあった治療も行っています。
3.薬物療法 
まずは鎮痛薬の内服や湿布などが大事になります。
これによって炎症を取り、腫れや熱をひかせます。しかしお薬を飲みたくない患者さんにはなるだけ他の方法を選択するようにしています。コンドロイチンやコラーゲンなどのサプリメントを好まれる方もいますが、効果はまだ科学的に証明されておらず、現在のところ効果がないというのが現状です。
4.関節内注射
ヒアルロン酸やステロイドの注射を行っています。
最近の研究では、ヒアルロン酸注射が明らかに膝の変形を抑制することが証明されています。膝が変形していくことを抑える、数少ない治療法の一つです。その他に痛みが強いときは、安全な量のステロイド剤を注射することで、かなりの鎮痛効果があります。
5.装具療法(サポーターや足底板など)
現在装具治療に関しては、明らかな鎮痛効果や病状の進行抑制などの証明はなされておりませんが、足底板で痛みが軽減する方は多くいます。
このような方法でしっかり治療をしたけれどどうしても治らない場合は手術治療となります。
料金について
例:
初診診察+膝関節レントゲン+膝関節注射→3割負担:約2,200円 1割負担:約750円
再診+リハビリテーション→3割負担:約780円 1割負担:約260円
膝が治れば人生が変わる! 
膝の痛みで辛いのは、日常生活が制限されてしまうことではないでしょうか?
ちょっと外に出ようと思っても、膝が痛いと出るのが嫌になってきます。そうなると結果的に家に閉じこもってしまうことが多くなります。
いままで運動が好きだった人ができなくなる。。
いままでショッピングが好きだった人が街にでかけたくなくなる。。
いままで旅行が大好きだった人が旅行にいけなくなってしまう。。
このような状態になってくると、膝だけでなく、全身の筋力が衰え、さらには気力も衰えてしまいます。そのような状態はなんとか避けたいものです。
膝の痛みがなくなると、今までしたくてもできなかったことができるようになると思います。そればかりか、膝関節のトラブル解消は、他の関節にもいい影響を与えます。
膝関節周囲の筋肉も動くようになり、筋肉の血流がアップし、代謝がアップします!そうなると歩く姿も若々しくなり、アンチエイジング効果もあるのではないかと思います。
私の持論に、”早めの適切な治療が、その人の人生を変える可能性がある”というのがあります。まさに膝の痛みが治ると、人生が変わる可能性があると思います。軽い症状でもいいので、気になる方はいつでも相談してください!

足首周辺が痛い

足の痛みは、元々その人が持つ足や骨の形が原因であることもありますが、スポーツ中の外傷(骨折や腱損傷など)や加齢による変形が原因であることが多いです。扁平足や外反母趾などで、子どもの頃からその足の形で大人になってもそれが残っているタイプの場合は、痛みがあまりありませんが、年齢と共に発症するタイプの場合は痛みが生じます。
治療法として、リハビリ訓練やストレッチ、お薬での治療、装具を使った治療などがありますので、お気軽にお問い合わせください!
考えられる疾患
アキレス腱断裂、アキレス腱周囲炎、靭帯損傷、足関節捻挫、外反母趾、足根管症候群など

足首や足が痛い

足の痛みは、元々その人が持つ足や骨の形が原因であることもありますが、スポーツ中の外傷(骨折腱損傷など)や加齢による変形が原因であることが多いです。
足首をひねった
足首をひねった場合、捻挫の場合と骨折の場合があります。特に頻度の高い、足関節(足首)捻挫について説明します。
足首の捻挫:
足関節(足首)捻挫のほとんどは、足関節を内側に捻って生じます。足関節外側の靭帯が損傷し、外くるぶしの前や下に痛みがあり、腫れます。また、外くるぶしの前や下を押さえると、痛みます。
靭帯の損傷程度によって、捻挫の程度を3つに分けています。靭帯が伸びる程度の損傷を1度捻挫、靭帯の一部が切れるものを2度捻挫、靭帯が完全に切れるものを3度捻挫と定義しています。
治療法は?
1度捻挫と2度捻挫では、応急処置の基本と同様にRICE処置を行います。3度捻挫では、RICE処置を行い、さらに2~3週間の固定をすることがあります。また稀に、不安定性の強いものには、手術を行うこともあります。
扁平足や外反母趾
扁平足外反母趾などで、子どもの頃からその足の形で大人になってもそれが残っているタイプの場合は、痛みがあまりありませんが、年齢と共に発症するタイプの場合は痛みが生じます。
治療法は?
リハビリ訓練やストレッチがだいじです。当クリニックでは理学療法士がしっかりと指導します。また、お薬での治療、装具を使った治療などがあります。早めの治療が進行を遅らせる場合が多くあります。
気になる方はお気軽にお問い合わせください。

骨折、捻挫、打撲

手足をぶつけて怪我をしたときは、痛みや腫れの状態をよく見てなるべく早めの受診をおすすめしています。
腫れや内出血がしっかりと出ている場合は、靭帯断裂骨折の可能性があります。
ただの捻挫だと思ってそのままにしていたら、骨折していたという場合もあり、骨折を放置してしまうと骨がずれたまま固まって後遺症が残ってしまうこともあります。
怪我の程度をしっかりと診察し、患部を固定しながら回復を目指していく治療が原則となります。。
少しの怪我だからと考えずに、お気軽にご来院ください。

交通事故の治療

交通事故をおこしたとき、皆さんはどこで治療をしますか?
整骨院に行く方、マッサージに行く方もいますが、整形外科で継続的に治療ができることが意外と知られていません。整形外科で治療する場合、保険の種類がかわることがあります。自分の保険や相手の保険で治療ができますので、不明な点はご相談ください。
交通事故でむち打ちになってしまったり、腰を痛めてしまったりすると、どういう特徴があるでしょうか?
・痛みが事故したときよりもどんどん悪化する
・痛みが長引いてしまう
・精神的にもきつく、ストレスになる
このような症状は早めに治療することで、早めにもとに戻すことができます。しかし最初にしっかり治療しないと、かなり長引いてしまう方が多くいます。なので事故したら早めに受診してください!
整形外科で治療する場合と、整骨院などで治療する場合では何が違うのでしょうか?
整形外科では、整骨院で行うようなリハビリ訓練以外にも、多くの治療法があります。その治療法について説明します。
薬を処方する
最近は交通事故の痛みにもよく効く薬がたくさんあります。特に事故した直後は薬を飲んだほうが治りが早いです!
リハビリテーション
交通事故で生じた痛みについて、リハビリで治療します。痛みを取り除くような治療、マッサージ、ストレッチの指導、悪くなった姿勢を矯正するなど、リハビリでの多くの有効な治療方法があります。
注射
なかなか治らないときは、ハイドロリリース(筋膜リリース)や局所注射などで早めに痛みを取る方法もあります。
このように、多くの治療法があります。
当クリニックの交通事故治療の実績
不幸にも交通事故に遭われたら、警察や保険会社への対応・事務手続きなど、やらなければならない事も多く、慣れないことに戸惑い・ストレスを感じる方も多いことでしょう。
当クリニックでは、交通事故治療の患者さんを月50件ほど診察しているので、保険会社や警察への対応、事務手続きなど医師・スタッフ共にスムーズに対応可能です。患者さんは安心して治療に専念していただけますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
大事なことは、
・交通事故をおこしたらまず整形外科に行くこと(うちでもいいし、かかりつけの整形外科でもいいです)
・そしてそのあとはご本人の調子やスケジュールに合わせて治療していく
といいと思います。

スポーツ外傷

運動中に身体に突然大きな力が加わったために起こる怪我のことをスポーツ外傷、スポーツでの身体の使いすぎで起こる障害をスポーツ障害と言います。
スポーツ外傷には、突き指、打撲、靭帯損傷を含む捻挫、骨折、肉ばなれなど直接的な怪我があります。
スポーツ障害は、野球肘・肩、テニス肘、ゴルフ肘などがあり、体の使い方次第で予防が可能です。
近年のスポーツ人口の増加に伴い、スポーツ外傷で受診される方も多くなっています。皆さんがスポーツを楽しく続けていただくために、お一人お一人の身体の使い方に合わせた治療とリハビリ、予防を含めたサポートをしていきます。
<当クリニック整形外医師は、スポーツドクター専門医に認定されています>

スポーツのけが、痛み

スポーツ外傷とスポーツ障害
スポーツをしていてケガをしてしまう人、痛めてしまう人は多くいます。
スポーツ中に起こるケガのことを「スポーツ外傷」といいます。 すり傷、切り傷、打撲、捻挫、脱臼、靭帯損傷、肉離れなどがあります。ケガからの早期復帰を目指す場合、ケガの直後の処置がとても大切です。
スポーツ障害」とは、日々のトレーニングにより特定の部位に繰り返し負担がかかって炎症を起こし、痛みが生ずる慢性のケガのことです。野球肘、疲労骨折、テニス肘などがあります。人の体は、負荷がかかるとその部分の組織が一度壊れますが、細胞組織の再生によって修復されます。ですが、修復が終わらないうちに壊すことを繰り返すと、炎症が慢性的に続くことになります。これが「オーバーユース(使いすぎ)」です。
治療は?
当クリニックの治療方針は以下のようになります。
・まずは痛みや炎症をとります
・体のバランスや柔軟性を改善させます
・けがのしにくい体を目指します
・結果的に競技のパフォーマンスも向上します
当クリニックでは、「日本体育協会スポーツドクター」の資格をもつ医師が診察します。また、スタッフの多くもスポーツ経験者(サッカー、テニス、野球、マラソン、ゴルフ、バトミントン、ヨガなど)で、専門的な知識で治療に取り組んでいます。
治療の基本はまずは安静ですが、症状が改善しない場合は、処方、リハビリテーションなど適切な治療を行い、「ケガする前よりもよいコンディション、よいパフォーマンス」を目指します。
私のモットーは、「早めの治療がその人の人生を変える」です。ケガや痛みを我慢して競技を続けていてもいいことはありません。スタッフ一丸となって、患者さんの早期復帰を目指しサポートしますので、何か不明な方は気軽にご相談ください。

骨粗しょう症

骨密度が低下したり劣化することで、骨の強度が低下し骨が弱くなって骨折しやすくなったりする病気を「骨粗しょう症」と言います。
健康な骨は、骨の強度が保たれていますが、骨粗しょう症になると、骨の内部が細くなったり弱くなって、スカスカになってしまうのです。
骨粗しょう症が進行すると、ちょっと転んだり、くしゃみをするなどのわずかな衝撃で骨折してしまうこともあります(いつの間にか骨折)。
特にご高齢の方は、骨折してしまうと寝たきりになってしまう可能性があり、その後の生活に大きな影響を与えてしまいます。

関節リウマチ

関節リウマチとは?
関節リウマチとは、関節が炎症を起こし、軟骨や骨が破壊されて関節の機能が損なわれ、放っておくと関節が変形してしまう病気です。
最初は朝に手がこわばったり、手指や手首に腫れや痛みを伴い、関節を動かさなくても痛みが生じることもあります。手足の関節で起こりやすく、左右の関節で同時に症状が生じやすいことも特徴です。その他にも発熱や疲れやすい、食欲がないなどの全身症状が生じ、関節の炎症が肺や血管など全身に広がることもあります。
関節リウマチで生じる関節の腫れと痛みは、免疫の働きに異常が生じたために起こると考えられます。(自己免疫疾患)
主な症状は?
関節リウマチの初期症状は、関節の炎症に伴うこわばり、腫れと痛み、発熱などです。病気が進行すると関節の軟骨や骨が破壊され、関節の脱臼や変形などが生じるようになります。さらに関節破壊が進むと、日常生活や家事、仕事に支障が出て介助が必要になるなど、生活をする上での機能障害が進行します。
関節リウマチが発症するピーク年齢は30~50歳代で、男性よりも女性の方が多く発症します。(男女比 1:4)また、60歳以降に発症する方も少なくありません。
治療法は?
以前のリウマチ治療は、薬で炎症や痛みを抑えたり、悪くなった関節部位を手術で取り除くくらいしか手立てがありませんでした。しかし、リウマチ治療の中心薬として使用される薬のほか、生物学的製剤という分類の治療薬が登場し、炎症や痛みを抑えるだけでなく、病気の進行を食い止めて関節が破壊されるのを防ぎ、患者さんの生活の質を高める治療ができるようになってきました。
現在では、こうした薬を使った治療(薬物療法)を中心に、リハビリテーション、手術などを、必要に応じて組み合わせて治療を行うのが一般的です。
早期に発見、早期に治療すれば関節破壊の進行を抑制できます!
関節リウマチは、関節が破壊され、変形して動かなくなってしまう病気です。最近の研究では、関節破壊は、発症後の早期から進行することが明らかになりました。早期に発見して適切な治療を行えば、症状をコントロールして関節破壊が進行するのを防ぐことができます。
関節リウマチではないかと思ったら、早めにご相談ください。